2026.10.09
【仙台市太白区 部分葺き替え工事で瓦の落下リスクを軽減!】 みなさん、こんにちは!街の屋根やさん仙台太白店の兵藤です(^^)/ 仙台市内でも「大きな地震が起きた際、自宅の屋根瓦が崩れて隣の道路に飛び散ったらどうしよう……」と、歩行者や車への被害を心配さ…
みなさん、こんにちは(^^)/街の屋根やさん仙台太白店の兵藤です!
仙台市泉区にて、セメント瓦屋根の葺き替え工事にともなう既存瓦の解体作業を行いました。
瓦を一枚ずつ慎重に取り除いていくと、瓦の下に敷かれている「防水紙(ルーフィング)」が写真のようにバリバリに破れ、あちこちで下地の木材(野地板)が裸で露出している状態でした。
「瓦自体は割れていないのに、なぜ中の紙がこんなにボロボロになってしまうの?」 「新築から何年くらい経つと、こうした状態になるの?」
屋根の点検や改修のご相談を受ける際、お施主様からこのような疑問をよくいただきます。今回は、実際に現場で撮影した写真をもとに、セメント瓦の下で防水紙が切れてしまう原因と、注意すべき築年数の目安について詳しく解説します。
【ルーフィングとは?種類・役割・選び方・費用など屋根の防水完全ガイド!】
屋根の一次防水を担うのが「瓦」であれば、瓦の隙間から侵入した雨水を最後に食い止める二次防水の要が「防水紙(ルーフィング)」です。写真のように防水紙がズタズタに裂けてしまう背景には、屋根特有の過酷な環境と経年変化が大きく関係しています。
① アスファルト成分の乾燥・油分抜けによる硬質化
住宅で広く使われているアスファルトルーフィングは、紙や不織布にアスファルトを染み込ませて防水性を持たせたシートです。セメント瓦の隙間から入るわずかな雨水や、夏季に瓦を伝わって届く強い日差しと高温に長年晒されることで、アスファルトに含まれる油分や可塑剤が徐々に乾燥・揮発していきます。油分を失った防水紙は弾力性を失い、煎餅のようにパリパリと硬くなります。
② 下地(野地板)の伸縮と熱運動による引張力
屋根の下地として敷かれている野地板(バラ板や合板)は、季節ごとの湿度や温度の変化によって常にわずかに伸縮したり、たわんだりしています。しなやかさを失い硬化した防水紙は、この下地のわずかな動きに追従できなくなり、野地板の継ぎ目や釘穴の周囲から引き裂くような力が加わってピキピキと縦横に裂けていきます。
③ 瓦撤去時や作業時の物理的な衝撃
瓦の重みや長年の風雨に耐えてきた硬化防水紙は、ちょっとした衝撃でも簡単に破れる状態になっています。今回の解体作業(瓦の撤去や釘抜き)の際にも、踏み込みや引っ張りなどの物理的な衝撃が加わることで、パリパリに固まったルーフィングが一気に大きく剥がれ落ちてしまったと考えられます。
屋根材そのものの耐久性と、内部にある防水紙の寿命は必ずしも一致しません。ここを誤解してしまうと、室内への雨漏りが始まってから慌てることになってしまいます。
・防水紙の一般的な寿命は「15年〜20年」 一般的な新築住宅で多く採用されてきたアスファルトルーフィング(940番など)の製品寿命は、およそ15年〜20年程度とされています。
・築20年〜30年で急激に劣化が進行 セメント瓦自体は、定期的な塗装メンテナンスを行っていれば30年以上持ち続けることができます。しかし、その陰で防水紙は築20年を過ぎた頃から急速に柔軟性を失っていきます。今回のような築25年〜30年を超えたセメント瓦屋根をめくると、ほとんどの現場で防水紙がパリパリに硬化し、各所で破れや裂けが発生しているのが現実です。
「屋根の塗装を塗り直しているから安心」と思っていても、目に見えない内側の防水紙は確実に寿命を迎えている可能性があるのです。
防水紙が写真のように破れて下地の木材が見えている状態は、屋根の防災機能において大変危険なサインです。
・二次防水が機能せず雨漏りに直結 セメント瓦は施工方法や経年劣化によって、台風のような強風をともなう大雨の際、瓦の継ぎ目から多少の雨水が内部へ侵入することがあります。本来であれば防水紙がその水を受け止め、軒先へと流してくれるため室内への雨漏りは防げます。しかし、防水紙が破れていれば侵入した雨水はそのまま野地板へ染み込み、天井や壁へ浸透してしまいます。
・野地板や屋根裏の腐食・カビの発生 濡れた野地板が乾燥しない状態が続くと、木材腐朽菌が繁殖して野地板自体が腐ってぶかぶかになります。最悪の場合、屋根裏の木部全体に湿気が回り、カビの発生やシロアリを呼び込む原因にもなりかねません。
防水紙の寿命が尽き、広範囲で破れや途切れが起きている場合は、上から部分的な補修をするだけでは根本的な解決になりません。屋根全体を新しく再生する工事が必要です。
① 既存瓦と破れた防水紙の撤去 まずは古いセメント瓦をすべて解体し、破れて機能しなくなった防水紙をキレイに取り除きます。
② 野地板の補強(合板増し張り) 露出した下地木材(野地板)の状態を確認します。傷みやたわみがある場合はもちろん、今後の屋根の強度を確保するために、既存の野地板の上に新しい構造用合板(厚さ9mm〜12mm程度)を上張りして丈夫な下地を作り直します。
③ 高耐久な新・防水紙(ゴムアスルーフィング等)の敷設 新しく貼り直す防水紙には、従来品よりも格段に耐久性・追従性が高い「改質アスファルトルーフィング(ゴムアスルーフィング)」を使用します。ポリマーや合成ゴムが混入されているため熱に強く、低温でもしなやかさを保ち、釘穴の周囲にもしっかり密着して浸水を防いでくれます。耐用年数も20年〜30年近くあり、長期間安心できます。
④ 新しい屋根材(金属屋根など)の施工 下地が完成したら、新しい屋根材を葺いていきます。セメント瓦からの葺き替えでは、建物への耐震負担を大幅に軽減できる軽量な金属屋根(SGL鋼板など)を選ばれるケースが増えています。
今回の仙台市泉区の現場のように、表面の瓦には大きな破損が無く見えても、解体してみると内部の防水紙がズタズタに切れているケースは決して珍しくありません。
・セメント瓦の下の防水紙は、熱や油分の揮発によって硬くなり、築20〜30年で破れやすくなる
・防水紙が破れると、雨水が直接下地の木材に染み込み、深刻な雨漏りや構造の腐食を引き起こす
・築20年以上が経過している場合は、塗装だけでなく「野地板補強+高耐久ルーフィングへの引き直し」を含めた屋根葺き替え・カバー工法を検討する
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